最期のセレモニー / 一条真也
PHP研究所
とかくお坊さんと葬儀屋さんは
お互いの葬儀に臨席しての進行や
ご葬家との対応で行き違いや対立があったりする
多くの僧侶が葬儀屋はなっていない
けしからんと言う
たしかに葬儀がセレモニー化し
ともすれば僧侶が葬儀の単なる引き立て役のように見える
こともあるかもしれない
これは、葬儀屋さん側の問題よりも
むしろ僧侶が葬家とのかかわりが薄くなってきていて
その分葬儀屋さんが葬家と心の通じ合う
故人を悼み送る場に接しているのではないか
臨終の場や湯灌納棺などじかに人生の最期に立ち会って
愛情あふれる終焉の見送りをしているのは
むしろこうした方たちのふれあいがあるからではないか
僧侶は襟元を正すべきと感じる一冊