小僧の神様・城の崎にて  / 志賀直哉

新潮文庫
志賀直哉が我孫子に居住していたことはよく知られたことですが、
数ある短編の中にいくつか我孫子の情景がちりばめられています。

「十一月三日午後の事」には市内の曹洞宗寺院「東源寺」様が記述されている。
・・・根戸にいる従弟との会話で、「柴崎に鴨を買いにいこうか」と始まり、・・・東源寺と云う榧の大木で名高い寺への近道の棒杭のある所から・・・
と記載されている。
大正7年11月の記述で初出は大正8年の『新潮』1月号ということ。
そのころの柴崎の情景が浮かびます。

また、『雪の日』という作品には「我孫子日誌」という副題が付されている。
我孫子駅前(停車場)から手賀沼周辺の記述、当時交流していた文化人の名前も幾つか出てくる。

こうした市内のゆかりのポイントを歩いてみるのも面白いかもしれない。

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